I love your humming 制作後記

皆さんこんにちは!ソングメーカー代表、井村淳也です。

以前、ブログで記事としてあげた
今日も青空
と同じ作詞家の方、白梅眼福様の歌詞に曲をつけさせていただきました。

歌い手さんは、佐々木愛さん。
ソングメーカーでの楽曲に多く歌入れをしてくださる、とても素敵な歌い手さんです。
音大卒で正確な音程に加え、裏声を効果的に取り入れ非常に広い音域が特徴です。

制作背景、経緯

前回の楽曲と同様に、今回もほぼオリジナルの歌詞をそのまま残しての作曲となりました。
前回の楽曲が比較的マイナーコードを多めに使用している、短調寄りの仕上がりになっているのと比べ、今回はメジャーコードが多く明るい前向きな楽曲になっています。
また、ボーカルの面から考えても、前回は私・井村淳也が低めの男声キーで歌わせていただいたのですが、今回は佐々木さんが女声でも高めのキーでの歌入れをしてくださっています。
歌の音域も大きく異なりますので、そのあたりの対比も聞いていただければ嬉しいです。

前回の楽曲、記事はこちらです。

「同じ作詞家さん・同じ作曲家でも、これだけ違う雰囲気になる」

ということがお分かりいただけると思います。

歌詞を拝見して

ほぼ、オリジナルの歌詞をそのまま使わせていただいておりますが、まず一目見て「英単語の多さ」に気がつきました。
私が自分で歌詞をつける場合はあまり英単語を多く取り入れることは無いので、新鮮でしたし、それだけ自分の作曲に落とし込むためにどうしようかと少し悩みました。

また、同じ単語を何度も繰り返して作詞されています。耳に残る効果がありますが、反面で、
「同じ単語にすべて同じメロディを当てはめる」
という形で作曲してしまうと、どうしても単調な仕上がりになりかねません。
そのあたりを特に気をつけながら作曲を進めました。

こだわり

全体的に明るく前向きな楽曲です。
楽しく散歩しているような、思わず鼻歌が出てしまうような、そんな楽しさ。
その楽しさを前面に出した楽曲にできるように考えてみました。

例えば、メロディライン一つとっても跳ねるような動きで、特にサビなどは高低差が激しくなっています。
その分、歌い手さんの技量が問われる部分ですが、とても素敵な歌で再現してくださいました。

もちろん、何よりも元々の「歌詞」の良さがあってこそ、その後の作曲や歌が生きているものだと感じています。

使用する楽器についてもピアノ、アコースティックギターは高めの音域でアレンジしました。
その他、高音域によさを感じられる楽器を中心に使用して構成しています。
このあたりも楽曲の楽しさ、明るさを演出できるように考えました。

和音進行について

私は作曲を始めて少し経った頃から「短6度和音」の存在感を大切にしています。
短6度、というのは、ドレミファソラシドで考えたときのラのことで、ラドミで構成される和音のことを指しています。

この楽曲の歌詞で言えば、20秒頃の
「道すがら~」
35秒頃の
「日射しまぶしく~」
と言う部分などが、短6度の和音にあたります。
その直前は、トニックコードといって一番中心となる和音が鳴っていて、そこからのつながりになるわけですが、トニックコードが明るい響きであるのに対してその後に続く暗め、だけど安定している短6度が続く。というこの流れは非常に多く使われる構成で、シンプルなのですがそれだけ大きな魅力があるつながりです。

音楽は明と暗、安定と不安定(今回はどちらも安定していますが)の連続でその変化を楽しむものなのだなということが、改めてわかる部分ではないでしょうか。もちろん、このあたりは感じ方に個人差がありますので良いと思うかどうかはまた人それぞれではありますが、私の表現したい音楽性の一つとしてご紹介させていただきました。

最後までお読みくださりありがとうございました。

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