「どこかで聞いた曲」を卒業!チームの個性を120%引き出す、オリジナル楽曲のブランディング戦略

なぜ「良い曲」だけでは勝てないのか?入賞チームが実践する楽曲設計の秘密

よさこいで「強い演舞」を作るには、単なる盛り上がりだけでなく緻密な「楽曲設計」が不可欠です。

これまで550曲以上の制作に携わってきた井村淳也が、感覚に頼らない楽曲構成の理論を徹底解説します。冒頭10秒の役割や、記憶に焼き付く緩急の付け方など、審査員や観客に「伝わる」構造を具体的に分解。

チームの個性を引き出し、演舞を次のステージへ引き上げるための設計指針をお届けします。

代表兼制作者・井村淳也が動画で皆様にご説明いたします。


「どこかで聞いた曲」を卒業!チームの個性を120%引き出す、オリジナル楽曲のブランディング戦略

皆さんこんにちは!ソングメーカー代表、井村淳也です。

よさこいの演舞を見ていて、技術も高く、衣装も美しく、構成もしっかりしているのに、なぜか「どこかで見たことがある」と感じてしまうことがあります。その原因の一つは、楽曲がチーム独自の個性を十分に表現できていないことにあります。オリジナル曲であっても、構成やアレンジがテンプレート化していると、観客や審査員の記憶には残りにくくなります。

私は17年にわたり、550曲以上のよさこい楽曲制作に携わってきました。その中で強く感じているのは、強いチームほど、曲作りを単なる音楽制作ではなく、チームのブランディングとして考えているということです。

この記事では、ヒアリングを通してチーム独自のカラーをどう見つけ、音楽へ変換していくのか。そして「どこかで聞いた曲」ではなく、「あのチームの曲だ」と記憶に残る楽曲を作るための考え方をお伝えします。

この記事を読むことで得られること

  • よさこい楽曲が「どこかで聞いた曲」になってしまう理由が整理できます
  • チームらしさを楽器・構成・大サビにどう反映するかがわかります
  • オリジナル曲をチームのブランド資産として育てる視点が得られます

まず結論:よさこいのオリジナル曲は単なるBGMではなく、チームの思いと言葉を音に変え、「あのチームの曲だ」と記憶に残すためのブランド資産です。

なぜ「どこかで聞いた曲」になってしまうのか

参考曲を集めすぎる落とし穴

よさこい楽曲を依頼する際、参考曲を用意すること自体はとても有効です。好きな雰囲気、目指したい方向性、避けたいイメージを共有するうえで、音源は言葉以上に伝わりやすい材料になります。

ただし、ここには一つ落とし穴があります。参考曲を集めすぎると、いつの間にか「自分たちが何を表現したいのか」よりも、「どの曲に近づけるか」が中心になってしまうことです。良い曲を参考にする、盛り上がる曲の構成を取り入れる、人気チームの雰囲気を学ぶ。これらは悪いことではありません。しかし、そのまま寄せすぎてしまうと、結果としてどこかで聞いたような曲になってしまいます。

大切なのは、参考曲を“答え”にしないことです。参考曲はあくまで方向性を共有するための材料であり、本当に作るべきなのは、そこから一歩進んだ自分たちのチームにしかない音です。

盛り上がり方がテンプレ化している

よさこい楽曲には、ある程度共通した盛り上がり方があります。和太鼓で始まり、三味線や琴が入り、途中で静かな場面を作り、最後に大サビで一気に盛り上げる。こうした構成は、確かに効果的です。しかし、効果的な型である一方で、使い方を間違えるとテンプレート化してしまいます。同じような構成、同じような和楽器の使い方、同じような展開。この状態になると、曲としては整っていても、チーム独自の印象が残りにくくなります。観客や審査員から見れば、「上手いけれど、強く覚えていない」という状態になりやすいのです。

もちろん、型そのものが悪いわけではありません。問題は、その型の中にチームらしさが設計されているかどうかです。同じ和楽器を使っても、どこで鳴らすか、どのような感情を持たせるか、何を表現するために使うかで印象は大きく変わります。

チームの言葉が入っていない

「どこかで聞いた曲」になってしまう最も大きな原因は、楽曲の中にチーム自身の言葉が入っていないことです。ここでいう言葉とは、歌詞だけを指しているわけではありません。チームが大事にしていること、地域への思い、これまでの歩み、今年のテーマ、踊り手が本番で届けたい感情。そうした背景すべてが、楽曲の個性を作る材料になります。

技術的に良い曲を作ることはできますし、盛り上がる構成にすることもできます。和楽器を効果的に使うこともできますが、そこにチーム自身の思いが反映されていなければ、曲はどこか借り物のように聞こえてしまいます。これは、ブランディング以前の問題です。

チームの個性は、後から表面に足すものではありません。最初のヒアリングの段階から掘り下げ、何を大切にしているのかを整理し、それを音楽の構成や音色、メロディ、展開に反映させていく必要があります。つまり、「どこかで聞いた曲」を卒業するために必要なのは、珍しい楽器や奇抜な展開ではありません。まずは、自分たちの言葉を楽曲の中に入れること。そこから初めて、チームのブランドとしての音が生まれていきます。

入賞チームほど「自分たちらしさ」が明確

強いチームは世界観が一言で説明できる

550曲以上の制作を通して感じていることの一つが、入賞するチームほど「自分たちは何者なのか」が明確だということです。それは必ずしも派手なコンセプトや特別な演出ではありません。例えば、地域の歴史や文化を大切にしている、仲間との絆をテーマにしている、創設以来変わらない理念を持っている、未来へ向かう挑戦を表現したい、といった軸がはっきりしています。

そして興味深いのは、その世界観が複雑ではないことです。むしろ強いチームほど、一言で説明できることが多いのです。地域への誇り、挑戦、感謝、絆。こうした核となる思いが明確だからこそ、振付も衣装も楽曲も同じ方向を向きます。結果として、演舞全体に一貫性が生まれ、見る人の記憶に残りやすくなります。

音を聴いただけでチームが分かる

本当に強いチームは、演舞が始まる前から個性を持っています。それは衣装でも、振付でもありません。音です。最初の数秒を聴いただけで、「あのチームらしい」と感じられる。これは大きな強みです。企業で言えばブランドロゴやブランドカラーに近いかもしれません。音を聴いただけで、そのチームの世界観や空気感を思い出せる状態です。

もちろん、それは一朝一夕では作れません。毎年テーマが変わることはあっても、根底にある価値観や方向性は継続しているからです。そしてその積み重ねが、やがてブランドとしての音になります。私はこれまで多くのチームを見てきましたが、長く愛されるチームほど、この「音のブランド力」を持っているように感じます。

楽曲が名刺になっている

よさこいの演舞は、踊りが始まった瞬間から評価されるわけではありません。実際には、その前から印象作りは始まっています。最初の一音、最初の和太鼓、最初の尺八、最初の掛け声。そこで観客や審査員は無意識のうちに、「どんなチームだろう」という期待を抱きます。

つまり楽曲は、演舞のBGMではありません。チームの名刺なのです。そして名刺である以上、自分たちらしさが伝わらなければ意味がありません。だからこそ私は、曲作りの際に「何を表現したいか」だけでなく、「どんなチームとして覚えてほしいか」を大切にしています。入賞するチームほど、その答えが明確です。そして、その思いが音楽に反映されているからこそ、演舞前から印象が始まり、演舞後も記憶に残り続けるのだと思います。

「自分たちらしさを出したい」そう思っていても、何がチームの個性なのかは意外と自分たちでは見えないものです。

550曲で見えた|個性を音に変えるヒアリング術

最初から答えを聞こうとしない

「どんな曲にしたいですか?」楽曲制作の打ち合わせでは、よく出てくる質問です。もちろん必要な質問ではありますが、私は最初からその答えを求めすぎないようにしています。なぜなら、多くのチームはまだ言語化できていない状態だからです。「迫力のある曲にしたい」「感動する曲にしたい」「今までと違うことをやりたい」そうした言葉は出てきます。しかし、その奥にある本当の思いは、まだ整理されていないことがほとんどです。

これは決して悪いことではありません。むしろ自然なことです。チームの一年間の思い、仲間との時間、地域への気持ち、挑戦したいテーマ。そうしたものは簡単に一言では表現できません。だから私は、最初から答えを求めるのではなく、まずは話を聞くことを大切にしています。本当に必要なのは「どんな曲ですか?」という答えではなく、なぜその曲にしたいのかという背景だからです。

雑談の中に本音がある

実際の打ち合わせでは、曲そのものの話よりも雑談のほうが長くなることがあります。それは私が話好きだからではありません。雑談の中にこそ、そのチームらしさが隠れていることが多いからです。

例えば、なぜチームを立ち上げたのか、これまでどんな歴史を歩んできたのか、どんな仲間が集まっているのか、何を大切にして活動しているのか、といった話を聞いていると、だんだんと共通する言葉や価値観が見えてきます。時には、依頼者自身も気づいていなかったチームの特徴が見えてくることもあります。「そういえば、うちは毎年そこを大事にしていますね」「確かに、それがチームらしさかもしれません」そんな瞬間に立ち会うことも少なくありません。

楽曲制作というと、音楽の話をするものだと思われがちです。ですが実際には、私はチームの歴史や人間関係、価値観の話をたくさん聞いています。その積み重ねが、他にはないオリジナル楽曲の土台になっていくからです。

言葉にならない思いを拾う

17年間、550曲以上の制作を続けてきて感じるのは、楽曲制作の核心は作曲技術だけではないということです。本当に難しいのは、言葉にならない思いをどう受け取るかです。「うまく説明できないんですけど…」「何となくこんな感じで…」打ち合わせでは、こうした言葉をよく耳にします。そして実は、その曖昧な部分にこそ、そのチームだけの個性が隠れていることが多いのです。

私は作曲をしているつもりでいても、実際には違う仕事をしている感覚があります。それは、翻訳です。依頼者の中にある思い、まだ形になっていない感情、うまく言葉にできない理想を受け取り、音楽という形に翻訳していく。私はその役割のほうが大きいように感じています。

もちろん、作曲技術やアレンジ技術は必要ですが、それだけではチームらしい曲にはありません。大切なのは、そのチームが本当に伝えたいことを見つけること、そして、それを音楽として表現することです。だから私は、自分を単なる作曲家だとはあまり思っていません。チームの思いを音楽に翻訳する人。17年間の制作を通して、その感覚が年々強くなっています。そして、その翻訳の精度を少しでも高めるために、これからも多くのチームと向き合い、学び続けていきたいと思っています。550曲の経験はゴールではなく、次の一曲をより良くするための土台。それが今の私の率率な実感です。

ソングメーカー流|チームカラーを音へ変換する方法

楽器で個性を作る

チームカラーを音に変えるとき、まず大きな役割を持つのが楽器選びです。同じメロディでも、どの楽器で鳴らすかによって、印象は大きく変わります。

例えば、琴を使えば雅で透明感のある雰囲気を作ることができます。三味線を使えば、勢いや切れ味、和の力強さを前に出すことができます。尺八を使えば、情緒や余韻、空気感を深めることができます。さらに、ドラムやティンパニ、鼓といった打楽器を組み合わせることで、演舞全体の推進力やスケール感を作ることもできます。

大切なのは、ただ和楽器を入れることではありません。その楽器が、チームの何を表現するために鳴っているのかを明確にすることです。楽器は単なる装飾ではなく、チームの個性を伝えるための言語です。だからこそ、ソングメーカーでは楽器を選ぶとき、音色の好みだけでなく、チームのテーマや演舞の方向性まで含めて考えるようにしています。

構成で個性を作る

チームカラーは、楽器だけで決まるわけではありません。曲の構成そのものにも、チームの個性は表れます。

静かな導入から始まり、少しずつ世界観を広げていく構成。最初から勢いよく入り、観客を一気に巻き込む構成。物語のように場面が移り変わり、最後に大きく回収していく構成。どれが正解というわけではありません。重要なのは、そのチームに合っているかどうかです。

例えば、地域の歴史や伝統を大切にするチームであれば、静から入って世界観を丁寧に見せる構成が合うかもしれません。若さや勢いを前面に出したいチームであれば、動から入って一気に引き込む構成が合うこともあります。また、テーマ性を強く打ち出したい場合は、導入・展開・転換・クライマックスがはっきりした物語型の構成が効果的です。構成は、単なる曲の順番ではありません。チームの見せ方そのものです。だからこそ、どのような始まり方にするか、どこで落とすか、どこで最大の山を作るかを、チームカラーから逆算して設計していきます。

大サビでチームの価値観を表現する

楽曲の中でも、特にチームカラーが強く出るのが大サビです。大サビは、単に一番盛り上がる場所ではありません。そのチームが何を大切にしているのかを、最も強く表現する場面です。

例えば、会場全体を巻き込む熱狂型、観客の心にじんわり残す感動型、圧倒的な迫力で押し切る力強さ型など、同じ大サビでも、目指す方向によって設計は大きく変わります。ここで重要なのは、ただ音を大きくすることではありません。そのチームらしいピークになっているかです。

熱狂を大切にするチームなら、掛け声やリズムで観客を巻き込む。感動を大切にするチームなら、メロディやコーラスで余韻を作る。力強さを大切にするチームなら、低音や和太鼓で圧を出す。このように、大サビはチームの価値観を音で表現する重要なパートです。だからこそソングメーカーでは、大サビを単なるクライマックスとしてではなく、チームカラーを最も濃く出す場所として設計しています。

「自分たちらしさ」が曖昧なまま曲作りを進めていませんか

この記事を読んで、「もっとチームらしい曲にしたい」「他のチームと違う個性を出したい」と感じた方もいるのではないでしょうか。しかし実際には、曲調や楽器の前に、チームの価値観や方向性が整理できていないケースも少なくありません。本当に記憶に残る楽曲は、何を大切にしているチームなのか、どんな景色を届けたいのかが明確になったときに生まれます。

チームの個性を整理してみる

下のフォームは、「メールアドレス」と「お名前」「一言」だけで送れます。
まだテーマや方向性が固まっていなくても大丈夫です。

  • チームらしさをどう表現すればいいかわからない
  • 毎年似たような曲になってしまう
  • 印象に残るチームブランドを作りたい
個性は後から足すものではなく、最初に見つけるものです

チームカラー整理フォーム

    「依頼するかどうか分からないけど、とりあえず気になることを聞いてみたい」
    「こんな内容で頼みたい場合は、どうすればいいんだろう?」
    そんなお気持ちで構いません。わかる範囲でご入力ください。


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    ※営業は一切行いません。まずはチームの思いや方向性を整理するところからご一緒します。
    ソングメーカー代表
    井村淳也が直接お話を伺います。

    ブランディングとしての楽曲制作

    毎年同じ方向を積み上げる

    チームのブランドは、一年で完成するものではありません。企業のブランドが長い年月をかけて作られるように、よさこいチームのブランドも、毎年の積み重ねによって少しずつ形になっていきます。そのために重要なのが、一貫性です。

    もちろん、毎年同じ曲を作るという意味ではありません。テーマが変わることもありますし、新しい挑戦をすることもあるでしょう。しかし、その奥にある価値観や方向性まで毎年大きく変わってしまうと、チームとしての印象は定着しにくくなります。例えば、地域への誇りを大切にしているチーム、仲間との絆をテーマにし続けるチーム、挑戦する姿勢を打ち出し続けるチーム。こうした軸がぶれないチームは、毎年違う作品を発表していても、「らしさ」が失われません。私は長く活動しているチームほど、この一貫性を大切にしていると感じます。楽曲は単発の作品ではなく、チームの歴史の一部です。だからこそ、その年だけを見るのではなく、数年単位で積み上がるブランドとして考えることが重要なのです。

    観客の記憶に残る

    ブランドの価値は、記憶に残ることで生まれます。どれだけ技術的に優れた演舞でも、見終わったあとに思い出せなければ、その価値は十分に伝わったとは言えません。逆に、音を聴いただけでチームを思い出せるようになると、それは大きな強みになります。

    「あの三味線の入り方のチーム」「あの独特の世界観を持ったチーム」「毎年感動的な大サビを作るチーム」そうした印象が積み重なることで、チームは観客の中に存在感を持つようになります。これは単なる人気ではありません。認知資産です。一度見た人の記憶に残り、次の年も期待される。演舞前から「今年はどんな曲だろう」と興味を持ってもらえる。それは長い目で見ると、とても大きな財産になります。楽曲は大会当日だけのものではありません。チームの記憶を積み重ねていくための資産でもあるのです。

    審査員にも伝わりやすくなる

    ブランディングの効果は、観客だけに向けられるものではありません。実は審査員に対しても、大きな意味を持ちます。大会では、多くのチームが短時間の中で演舞を披露します。その中で評価されるためには、技術だけでなく印象形成も重要になります。

    もちろん審査は公平に行われますが、人が評価する以上、「どんなチームだったか」が記憶に残ることは大切です。テーマが明確で、楽曲にも一貫性があり、演舞全体が同じ方向を向いている。そうしたチームは理解されやすく、印象も整理されやすくなります。逆に、何を伝えたいのか分からない演舞は、技術的に優れていても印象がぼやけやすくなります。

    私はこれまで多くの大会用楽曲を制作してきましたが、結果を残しているチームほど、自分たちの色を持っています。そして、その色が楽曲にもはっきり表れています。つまり音楽は、単なる演舞の伴奏ではありません。チームのブランド資産です。毎年積み上げることで認知を生み、記憶を生み、印象を作る。だからこそ私は、楽曲制作を単なる作曲ではなく、チームのブランディングを支える仕事だと考えています。

    井村淳也が17年で学んだこと

    修正回数は価値だった

    17年間、550曲以上のよさこい楽曲制作に携わってきましたが、今振り返ってみると、私にとって最も大きな財産になったのは、完成した曲の数だけではありません。お客様との修正のやり取りです。

    最初の提案で理想通りになることもあります。一方で、何度も方向修正を重ねながら完成へ近づいていくケースも少なくありません。以前の私は、修正はできるだけ少ないほうが良いものだと思っていましたが、今は違います。修正の数だけ、そのチームの考え方を知ることができましたし、言葉にならない思いを理解する経験を積むことができました。「こう言いたいわけではないんです」「もっとこんな雰囲気なんです」そんなやり取りの積み重ねが、今の自分を作ってくれたように思います。だから私は、修正を単なる手直しだとは考えていません。それはチームの思いに近づくための過程であり、私自身の学びでもあります。17年間の中で経験した一つひとつの修正が、今では大切な財産になっています。

    チームごとに正解は違う

    長く制作を続けてきて、確信していることがあります。それは、よさこい楽曲に絶対の正解はないということです。もちろん、構成の考え方や盛り上げ方にはセオリーがありますし、観客の印象に残りやすい流れもあります。しかし、それをそのまま全てのチームに当てはめることはできません。

    あるチームには静かな導入が合う、別のチームには最初から勢いよく入る構成が合う。感動を大切にするチームもあれば、熱狂を重視するチームもあります。だから私は、制作前から「こうするべきです」と決めつけないようにしています。まずは話を聞く、チームの歴史を知る、何を大切にしているのかを理解する、そして、そのチームにとっての正解を一緒に探していく。550曲以上制作してきた今でも、その姿勢は変わりません。むしろ経験を重ねるほど、正解は一つではないと強く感じています。

    今もなお学び続けている

    17年という時間だけを見ると、長く感じるかもしれませんが、私自身はまだ学びの途中だと思っています。よさこいの表現は毎年変化していますし、演舞のスタイルも変わります。使われる楽器も変われば、観客が求めるものも少しずつ変わっていきます。だからこそ、昔の成功体験だけでは通用しません。新しいチームと出会うたびに学びがあり、新しい相談を受けるたびに発見があります。これまで経験していないテーマや表現に向き合うことで、自分自身の引き出しも増えていきます。

    そして、その積み重ねが対応力につながります。経験が増えるほど、過去の事例を応用できるようになりますし、言葉にならない思いを受け取る精度も上がります。チームごとの違いを理解できるようにもなります。私は17年間で多くのことを学びましたが、それ以上に感じているのは、まだ学べることがたくさんあるということです。だからこれからも経験を積み重ねながら、より深くチームの思いに寄り添い、より精度高く音楽へ翻訳できるよう成長していきたいと思っています。

    依頼時のポイント|個性を出したいなら伝えてほしいこと

    何を大事にしているチームか

    「オリジナル曲を作りたい」と考えたとき、多くのチームが最初に意識するのは楽器や曲調です。もちろんそれも大切ですが、本当にチームらしい楽曲を作るために最も重要なのは、何を大事にしているチームなのかを共有していただくことです。

    地域とのつながりを大切にしているのか、仲間との絆を大切にしているのか、挑戦する姿勢を表現したいのか、子どもから大人まで楽しめるチームでありたいのか。こうした価値観は、楽曲の方向性を決める大切な材料になります。実際の打ち合わせでも、私は曲の話より先に、チームの考え方や活動への思いを聞くことが少なくありません。なぜなら、その部分が見えてこないと、本当の意味でチームらしい曲にはならないからです。上手く整理されていなくても大丈夫ですので、まずは「自分たちは何を大切にしているのか」を聞かせていただけると、楽曲の方向性が見えやすくなります。

    どんなチームと言われたいか

    もう一つお聞きしたいのが、どんなチームと言われたいかです。これはブランディングの視点でも非常に重要なポイントになります。例えば、迫力があるチーム、感動するチーム、地域色が強いチーム、楽しさが伝わるチーム、独自性のあるチームなど、どの方向を目指すのかによって、楽曲の作り方は大きく変わります。

    観客や審査員にどんな印象を残したいのか、演舞が終わったあと、どんな言葉で語られたいのか。そのイメージがあるだけでも、構成や楽器選び、大サビの設計は変わってきます。実際、印象に残るチームほど、この部分が明確です。だからこそ私は、制作前の段階で「どんな曲にしたいか」だけでなく、「どんなチームとして覚えてほしいか」もお聞きするようにしています。

    残したい記憶や景色は何か

    そして最後に、私が特に大切にしている質問があります。それは、どんな記憶や景色を残したいですか?ということです。よさこいの楽曲は、単なる音楽ではありません。その年の活動を象徴する作品でもあります。だからこそ、技術や迫力だけではなく、何を届けたいのかが重要になります。

    例えば、地域の風景を表現したい、仲間と過ごした時間を形にしたい、観客に元気を届けたい、感謝の気持ちを伝えたい、未来への挑戦を表現したい、といった思いは、メロディや構成、楽器の使い方にも反映されていきます。私はこれまで多くのチームと向き合ってきましたが、印象に残る楽曲ほど、その背景に明確な景色があります。そして、その景色があるからこそ、観客の心にも情情が浮かび、記憶に残る演舞になります。

    もしまだ言葉になっていなくても構いません。打ち合わせの中で一緒に整理していけば大丈夫です。チームの個性とは、特別な演出や奇抜なアイデアだけで生まれるものではありません。大切にしている価値観、目指す姿、 Lawrence そして残したい景色。その三つを音楽に変換していくことこそが、本当の意味でのオリジナル楽曲づくりだと私は考えています。

    まとめ

    オリジナル曲は、演舞を支えるための単なるBGMではありません。チームの思い、世界観、価値観、 Lawrence そしてこれまで積み重ねてきた歴史を伝えるための、ブランド資産です。「どんな楽器を使うか」「どんな構成にするか」「どこで盛り上げるか」そうした一つひとつの判断は、すべてチームの印象づくりにつながっています。

    個性は、完成した曲に後から足すものではありません。最初のヒアリングの段階から、何を大切にしているチームなのか、どんな姿を見せたいのか、どんな記憶を残したいのかを整理し、そこから音楽として設計していくものです。音楽は、チームの思いを伝える言語になります。だからこそ目指したいのは、「どこかで聞いた曲」ではなく、「あのチームの曲だ」と言われること。それこそが、オリジナル楽曲が持つ最大の強みです。

    自分たちらしい曲を作りたいチームへ

    「自分たちらしさを曲にしたい」そう思っていても、何をどう伝えればいいのか分からないことは少なくありません。言葉になっていなくても大丈夫です。ソングメーカーでは、ヒアリングを通してチームの思いや方向性を一緒に整理しながら、楽曲へと形にしていきます。

    550曲以上のよさこい楽曲制作で培ってきた経験をもとに、楽器選び、構成、大サビ、世界観づくりまで、チームに合った形を一緒に考えていきます。また、修正回数に制限はありません。途中音源を確認しながら、違和感や希望を一つずつすり合わせ、納得できる一曲になるまで伴走します。「どこかで聞いた曲」ではなく、自分たちのチームだからこそ生まれる曲を作りたい方は、どうぞお気軽にご相談ください。

    ここまで読んで、「自分たちのチームらしさをもっと形にしたい」と感じた方へ。まだ具体的な曲のイメージがなくても大丈夫です。まずはチームの価値観や届けたい景色を整理するだけでも、見えてくるものがあります。「うちの個性って何だろう?」そんなところからでも構いません。

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