初めてオリジナルよさこい曲を作りたいチームの方へ|わかば連様 制作事例

初めてオリジナルのよさこい曲を作るとき、不安を感じるチームは少なくありません。どのようにイメージを伝えればよいのか、専門的な音楽用語が分からなくても大丈夫なのか、民謡や地域性を入れたい場合、曲の中で自然にまとまるのか、歌が入ったとき、自分たちのイメージに合うのか。実際に作ってみるまでは、分からないことも多いと思います。
今回ご紹介するのは、埼玉県のわかば連様の制作事例です。わかば連様にとって、この楽曲は初めてのオリジナル曲でした。最初は、今まで気に入っていたアップテンポの曲を聴かせていただき、そのイメージに近い形で制作してほしいというご相談から始まりました。
具体的な音楽用語で説明できなくても、参考になる曲や「こういう雰囲気が好き」という感覚があれば、そこから制作の方向性を整理していくことができます。このページでは、わかば連様の制作事例をもとに、初めてオリジナルよさこい曲を作るときの進め方や、イメージ共有、途中確認、民謡の取り入れ方、歌入れまでの流れを、制作者の視点で振り返ります。
初めてのオリジナル曲でも、イメージ共有から始められる
初めてオリジナルのよさこい曲を作るとき、多くのチームが「どう依頼すればいいのか」「専門用語が使えないと希望が伝わらないのでは」と不安を感じると思います。そのように感じるのは自然なことです。
しかし、オリジナル曲制作は、必ずしも最初から細かい音楽用語で説明する必要はありません。「こういう雰囲気が好き」「この曲のテンポ感が気に入っている」「踊っていて気持ちが上がるような曲にしたい」といった感覚的な共有も、制作の大切な出発点になります。
わかば連様の場合も、最初に共有いただいたのは、今まで気に入っていたアップテンポの曲でした。その曲を聴かせていただき、「イメージを似た感じでお願いしたい」という形でご相談をいただきました。これは、初めてオリジナル曲を作るチームにとって、とても分かりやすい進め方です。
参考曲があることで、テンポ感、明るさ、勢い、楽曲全体の空気感を共有しやすくなります。もちろん、参考曲をそのまま真似するわけではありません。大切なのは、その曲のどこに魅力を感じているのかを受け取り、チームの演舞に合うオリジナル曲として再構成していくことです。アップテンポで勢いのある雰囲気など、要素を整理しながら、わかば連様らしい一曲になるように制作を進めていきました。
制作事例:わかば連様「天高く舞うわかば連」
ここで、わかば連様の初めてのオリジナル曲、「天高く舞うわかば連」をご紹介します。
「天高く舞うわがば連」は、全体を通してアップテンポで、歌もほぼ全体に入っているよさこい曲です。楽曲制作では、作曲、作詞、歌入れまで担当させていただきました。お客様から伺ったイメージをもとに、できる限り近い形で再現できるように意識しながら、音楽的には和風+ロック調のアレンジでまとめています。
勢いのあるリズムを土台にしながら、三味線などの和の要素と、ロック調の力強さを組み合わせ、踊っていて気持ちが高まるような楽曲を目指しました。途中には、ギターと三味線の掛け合いのようなソロも入れています。また、坂戸市の盆踊りやよさこい節など、民謡のメロディもアレンジして取り入れました。
サビの「よやっさ!よやっさ!」というフレーズは、お客様と相談しながら、インパクトがあり、曲の盛り上がりにも合う言葉として入れたものです。歌を担当してくださったのは、ETSUKOさんです。ソングメーカーの制作楽曲において、幅広い楽曲で歌入れを担当していただいています。
歌入りの楽曲では、歌い手の表現が曲の印象を大きく左右します。特に今回のように、歌がほぼ全体に入る楽曲では、歌の力によって、曲全体の勢いや華やかさ、親しみやすさが大きく変わります。この楽曲は、2024年8月3日の関八州よさこいフェスタ、マイタウン北朝霞ステージにてお披露目となりました。
途中段階で聴くことで、完成への期待が高まる
初めてオリジナル曲を作るとき、完成するまで何も聴けない状態だと、不安が大きくなりやすいと思います。自分たちのイメージが伝わっているのか、このまま進めて大丈夫なのか、完成前だからこそ気になることはたくさんあります。
わかば連様の制作では、まず半分ほど出来上がった段階で音源をお送りしました。その時点では、まだ完成形ではありません。しかし、途中段階の音源を聴いていただくことで、方向性を確認し、完成へのイメージを持っていただくことができます。
わかば連様からは、次のようなお声をいただいています。
はじめに半分できたところで曲を送信いただき、聴いた瞬間イメージ以上で大変気に入り、何度も何度も聴いたのを忘れません。
この言葉は、制作者として本当に嬉しいものでした。まだ完成前の段階でも、「この方向で大丈夫だ」と感じていただけると、その後の制作も前向きに進めやすくなります。また、途中音源を何度も聴いていただくことで、チームの曲としての実感も少しずつ生まれていきます。
途中確認は、単なるチェック作業ではありません。不安を減らすための工程であり、完成に向けて期待を高める工程でもあります。「ここはとても良い」「この部分はもっとこうしたい」という感想や気づきが出てくることで、曲はさらにチームのイメージに近づいていきます。途中で確認しながら進めることで、安心して完成に向かうことができます。
坂戸市の盆踊り、よさこい節を自然に入れる
わかば連様の楽曲制作では、全体が出来上がってきた段階で、民謡や地域性のあるフレーズを入れたいというご要望をいただきました。具体的には、坂戸市の盆踊りの一小節や、よさこい節などを曲の中に入れたいという内容でした。
オリジナル曲の中に、地域に関わる民謡やフレーズを入れることは、その土地らしさが出たり、チームが活動する地域とのつながりが生まれたり、よさこい曲にとってとても意味のあることです。
ただ、民謡のフレーズを入れる場合には、曲全体の流れに自然になじませることが大切です。ただ途中に差し込むだけでは、そこだけが浮いてしまったり、楽曲の勢いが止まってしまったりすることがあります。
わかば連様からも、お声の中で次のようにおっしゃっていただきました。
そして全体が出来上がってから、坂戸市の盆踊りの1小節、よさこい節などこう入れたいと電話でお伝えし、どうこの曲に入れ込むのだろう?と思っていたところ全然違和感のないフレーズ挿入。
すでに和風+ロック調のアップテンポな曲として流れができている中で、民謡のフレーズを入れるとき、曲の勢いや雰囲気を壊さずに、どう自然に聴かせるか。そこが制作上の大切なポイントでした。
民謡やよさこい節には、もともとの旋律や節回しがあります。その響きを大切にしながらも、今回の楽曲全体のテンポ感、コード感、ロック調の勢いに合うようにアレンジしていく必要があります。自然に入れば曲の中に安心感が生まれますが、無理に入れるとそこだけ別の曲のように聞こえてしまうこともあります。
そのため、わかば連様の楽曲では、民謡やよさこい節の要素を、曲全体の展開の中で違和感なく響くように調整しました。和風+ロック調というアレンジの中に地域性や民謡の響きを自然に組み込むことで、アップテンポで力強い楽曲でありながら、よさこい曲としての親しみや地域とのつながりも感じられる一曲になりました。
和風+ロック調で、アップテンポに盛り上げる
わかば連様の楽曲では、お客様から伺ったイメージにできる限り近づけることを大切にしました。音楽的には、よさこいらしい和の要素を入れながら、ロック調の力強さやスピード感を加えることで、全体を通して勢いのある楽曲になるように考えました。
途中には、エレキギターの勢いと三味線の和の響きを掛け合うようなソロも入れています。性質の違う音色を掛け合うように配置することで、曲の中に動きが生まれ、聴いていても演舞として見ていても印象に残る場面を作ることができます。
また、「天高く舞うわかば連」は、歌がほぼ全体に入っているため、楽曲全体を通してメロディや歌詞が大きな役割を持っています。その分、どこで盛り上げるのか、どこで印象を残すのかをはっきりさせることが大切でした。特に意識したのはサビにあたる部分です。
サビの「よやっさ!よやっさ!」という言葉は、お客様と相談しながら入れたものです。短く、力強く、繰り返しやすい言葉なので、演舞の中でも勢いを作りやすく、観客にも印象が残りやすいフレーズになったと思います。
歌がほぼ全体に入る楽曲では、ただ歌を多く入れるだけでは、曲全体が平坦になってしまうこともあります。そのため、和風の響き、ロック調の勢い、民謡要素、掛け声のインパクトを組み合わせながら、最後まで飽きずに聴けるように、そして演舞として盛り上がるように構成しました。
作詞・歌入れまで含めて、初めての一曲を形にする
初めてオリジナル曲を作る場合、「曲は作りたいけれど、歌詞までは自分たちで考えられない」「誰に歌ってもらえばよいか分からない」という点も悩みやすい部分だと思います。そのような場合でも、作詞や歌入れを含めて総合的に制作を進めることができます。
わかば連様の楽曲では、事前に伺ったテーマや雰囲気、キーワードをもとに作詞を行いました。歌詞の中には、坂戸、天高く、仲間、絆といった、地域性を感じさせる言葉やチームの一体感を表す言葉を入れています。演舞の中で歌いやすく、聴いていて気持ちが高まる言葉になるように意識しました。
言葉が自然にメロディに乗ること、踊りの流れを邪魔しないこと、サビでしっかり盛り上がること。そのバランスを考えながら、作詞、作曲、アレンジを一体で進めています。
歌が入る前の段階でも曲としての形はありますが、歌が入ることで楽曲の印象は大きく変わります。歌詞に込めた言葉が実際に声として響くことで、曲全体に表情や力が生まれます。
わかば連様からも、歌が入って完成したときは嬉しくて嬉しくて、翌週の練習でチームメンバーに披露した、というお声をいただいています。歌が入ったことで、曲が一気に完成形として感じられた瞬間だったのではないかと思います。
完成した曲が、チームの中に広がっていく
オリジナル曲は、完成して終わりではありません。完成した曲をチームの皆様が聴き、振付が生まれ、練習が始まり、演舞の中で使われていく過程の中で、曲は少しずつチームのものになっていきます。
わかば連様からは、歌が入って完成したときのことについて、次のようなお声をいただきました。
そして歌が入って完成したときは嬉しくて嬉しくて翌週の練習でチームメンバーに披露し全員喜んでくれました。
歌が入り、曲として完成した瞬間、そしてその曲をチームメンバーの皆様に初めて披露する瞬間には、初めてのオリジナル曲ならではの喜びや高揚感があったのではないかと思います。さらに、完成した曲をチーム内のグループLINEでも共有されたというお話も伺いました。
おまけにこの完成した曲をチーム内グループラインでも披露したところ、8名もこの曲で踊りたいと戻ってきてくれ、感謝しかありません。
このお声も、とても印象に残っています。もちろん、メンバーの方が戻ってこられた理由は、楽曲だけで決まるものではありません。わかば連様の日頃の活動、チームの雰囲気、代表者様やメンバーの皆様の積み重ねがあってこその出来事だと思います。
ただ、その中で、完成したオリジナル曲が「この曲で踊りたい」と思うきっかけの一部になれたのであれば、制作者としてこれほど嬉しいことはありません。新しい曲を聴いたときに、また踊りたいと思う、この曲で舞台に立ちたいと思う。そうした気持ちが生まれることは、よさこい曲制作において、とても大切な意味を持つと思います。
曲名が、チームの中で生まれるということ
わかば連様の楽曲には、「天高く舞うわかば連」という題名がつけられました。この曲名について、わかば連様からは次のようなお話を伺っています。
ちなみにこの曲の題名は小学4年生の元気な男の子が、詞にもある「天高くわかば連」と名付けてくれました。
このお話も、とても印象に残っています。オリジナル曲の制作では、完成した曲がどのように受け取られ、どのような名前で呼ばれ、どのようにチームの中で育っていくかは、チームの皆様の中で生まれていくものです。
「天高く舞うわかば連」という曲名には、明るさ、勢い、未来へ向かう気持ちが込められているように感じます。歌詞の中にある言葉を、チームの中の子どもが受け取り、曲名として名付けてくれた。それは、この曲がわかば連様の中で大切に受け止められていった証のようにも感じます。
練習で曲名を口にする、演舞の紹介で曲名が呼ばれる、メンバー同士で共有される。そのたびに、曲は少しずつチームの言葉になっていきます。わかば連様からは、振付もでき、あらゆる舞台で踊りたいと、メンバー全員一丸となって練習しているというお話もいただきました。完成した曲に名前がつき、振付が生まれ、練習が始まる流れの中で、曲は演舞の中心になっていきます。
初めてオリジナルよさこい曲を作りたいチームの方へ
初めてオリジナルのよさこい曲を作るとき、不安があるのは自然なことです。どのように依頼すればいいのか、民謡や地域性を入れたい場合どうすればいいのか、分からないことがあって当然です。
わかば連様の制作事例も、最初は、気に入っていたアップテンポの曲を聴かせていただき、その雰囲気を参考にしながら制作の方向性を整理していきました。具体的な音楽用語が分からなくても、「こういう雰囲気が好き」「明るく盛り上がる曲にしたい」という感覚的なイメージからでも、制作は始められます。
また、制作途中で音源を確認しながら進めることもできます。途中段階の音源を聴くことで、方向性を確認したり、さらに入れたい要素が見えてきたりすることがあります。わかば連様の制作でも、半分ほどできた段階で音源を確認していただき、その後、坂戸市の盆踊りやよさこい節などの要素を入れたいというご要望を反映していきました。
民謡や地域性を取り入れたい場合も、その土地に関わるフレーズや大切な言葉を伺いながら、曲全体の流れに自然に入る形を考えていきます。さらに、テーマやキーワードをもとに歌詞を作る作詞や、歌い手による歌入れまで総合的に対応することが可能です。
初めてだからこそ、最初からすべてを決めておく必要はありません。参考曲、雰囲気、入れたい民謡、使いたい言葉、チームの思い。そうしたものを一つずつ伺いながら、チームにとって大切な一曲へ形にしていきます。
初めてのオリジナル曲を、チームで喜べる一曲にしませんか
初めてよさこいのオリジナル曲を作るチームにも、分かりやすく丁寧に対応しています。参考曲やイメージ共有から始め、途中確認をしながら、民謡・地域性・作詞・歌入れまで、チームの状況に合わせて一緒に形にしていきます。
