チームらしさをよさこい曲に出したい方へ|みのおよさこい踊り子隊“凛”様 制作事例

チームらしさをよさこい曲に出したい方へ|みのおよさこい踊り子隊“凛”様 制作事例

よさこい曲で「チームらしさ」を出したいと考えたとき、必ずしも毎回同じ曲調にする必要はありません。

和楽器を中心にした王道スタイル、歌を前面に出したメロディアスな楽曲、ポップで明るいテイスト、洋楽器を交えた華やかな和洋折衷など、チームがその年に何を表現したいのかによって、音楽の形は柔軟に変わっていくべきです。

今回ご紹介するのは、大阪府のみのおよさこい踊り子隊“凛”様の制作事例です。これまで2回、楽曲制作と歌入れのご依頼をいただきました。

1回目のご依頼では、和楽器を中心とした歌よさこいとして、メロディの美しさや歌の流れを大切に制作しました。こちらで先に作曲し、後からお客様に歌詞を考えていただいた楽曲です。

一方、2回目のご依頼では、結成20周年記念曲として「Challenge!」を制作しました。こちらは先にお客様が歌詞をご用意くださり、その言葉に沿ってあえて和楽器を使わずにノリの良いポップな雰囲気に仕上げるという、前回とは真逆のアプローチでした。

同じチームからのご依頼であっても、制作の出発点や曲調、表現したい世界観は大きく異なります。チームらしさとは「同じ雰囲気を繰り返すこと」ではなく、その時々の思いやテーマに合わせて音楽を進化させることなのだと、この事例が教えてくれます。

以前にリーズナブルな予算で良い曲を作っていただいたご縁や、こちらの要望に納得がいくまで応えて下さるところが依頼の理由です。
今回は、あえて和楽器を使わないで、ノリの良いポップな感じでお願いしました。
私たちで作った歌詞に沿って美しいメロディーをつけて頂き、「チャレンジ」というワクワクドキドキする気持ちが井村さんの心地よいリズムに乗って、メンバーも楽しく踊れて、お客様にも好評です!!

このページでは、みのおよさこい踊り子隊“凛”様の2回の事例をもとに、チームらしさをよさこい曲としてどのように形にしていくのかを、制作者の視点で振り返ります。新しい雰囲気の楽曲に挑戦したいチームにとって、参考になれば幸いです。

チームらしさは、ひとつの曲調だけで決まらない

よさこい曲でチームらしさを出そうとするとき、「自分たちは和風だから」「明るい元気な路線だから」と、ひとつの曲調に固定して考えてしまいがちです。もちろん、そうした一貫性も大きな魅力です。

ただ、チームらしさは必ずしもひとつのジャンルだけで決まるものではありません。同じチームであっても、節目の年なのか、新しい挑戦の年なのかといったテーマによって、楽曲に求める空気感は変わるからです。

みのおよさこい踊り子隊“凛”様の2つの楽曲も、かなり趣が異なりますが、どちらか一方だけが「凛様らしい」というわけではありません。大切なのは曲調を固定することではなく、その時のチームの「伝えたい想い」をそのまま音楽にすることです。そこを丁寧に受け取って作れば、毎回違う曲調であっても、それは間違いなくそのチームらしい唯一無二の一曲になります。

制作事例:みのおよさこい踊り子隊“凛”様

ここで、みのおよさこい踊り子隊“凛”様の2つの制作事例をご紹介します。どちらも女性ボーカルによる歌入れを行っていますが、出発点も曲調も大きく異なります。

1回目のご依頼:和楽器を中心とした歌よさこい

琴、三味線、笛といった和楽器を中心に構成した、よさこいソーラン楽曲です。全編に美しい歌のメロディラインを走らせつつ、中盤にはよさこい節を取り入れたスローパートを挟み、演舞としてのメリハリを追求しました。

2回目のご依頼:結成20周年記念曲「Challenge!」

結成20周年記念曲として制作された、前作とは180度異なるポップな和洋折衷曲です。エレキギターやピアノ、ブラスなどの洋楽器をふんだんに使い、キラキラしたウィンドチャイムの導入やジャズ風のよさこいフレーズなど、新しい挑戦の気持ちを詰め込んでいます。

1回目のご依頼|和楽器と歌で作る、美しい歌よさこい

みのおよさこい踊り子隊“凛”様の1回目のご依頼では、琴、三味線、笛といった和楽器を中心とした、全編に歌がある「歌よさこい」を制作しました。和の雰囲気を大切にしながら、メロディの美しさもしっかりと感じられる楽曲を目指しています。

全体に歌が入る曲は歌の存在感が強くなるため、メロディが単調になったり、踊りの流れが平坦になったりしないよう、曲全体の起伏を意識する必要があります。この楽曲では、歌の旋律が自然に流れていくことを大切にしながら、演舞としてのメリハリも失わないように設計しました。

特に中盤では、よさこい節のメロディを使ったスローなパートを入れています。テンポや空気感を一度変えることで、全体の中に落ち着いた場面が生まれ、その後の展開にも心地よい変化をつけることができます。歌よさこいとして聴かせる部分と、よさこい曲として踊りの流れを作る部分、その両方をしっかりと意識して制作しました。

また、このときの制作は、まずこちらでメロディや曲調を先に作り、その後にお客様に歌詞を考えていただく形で進めました。音楽の流れに合わせて言葉を当てはめていくこの手法は、後に制作した2回目の「Challenge!」とは異なるアプローチです。

私の感性で組み立てたメロディラインや歌の流れの上に、お客様の言葉が美しく重なり合うことで、和楽器の響きと中盤の展開が引き立つ、凛様らしい唯一無二の歌よさこいへと仕上がりました。

2回目のご依頼|結成20周年記念曲「Challenge!」

みのおよさこい踊り子隊“凛”様の2回目のご依頼では、結成20周年記念曲として「Challenge!」を制作しました。

1回目の楽曲とは異なり、今回はお客様が先に歌詞をご用意くださるという、制作の出発点から大きな変化のあるアプローチでした。先にある言葉をもとに、それが最も自然に歌えるようなメロディを紡いでいく形です。

歌詞には、「新しい自分で飛び立とう」「新しい扉を開け」「挑み続けよう」といった、前向きなメッセージが多く込められていました。そこには、20周年という節目を迎えたチームが、これまでの歩みを大切にしながらも、次の新しい一歩を踏み出していく強い決意が表れていました。

「Challenge!」というタイトルが示す通り、そこにはワクワクする高揚感だけでなく、ドキドキするような緊張感もあります。不安がまったくないわけではない。
けれど、それでも新しい自分に向かって、仲間と手を取り合いながら大きな世界へ飛び出していく。そんな健気で力強い前向きさを、メロディやリズムの中でどう表現するかに注力しました。

また、歌詞にある「想いが繋がる」「希望があふれる」といった言葉から、単に賑やかで元気なだけの曲にするのではなく、仲間とともに挑む喜びや、踊りを通じて想いが広がっていくスケール感も大切にしたいと考えました。

お客様が先に用意してくださった言葉だからこそ、チームの想いやテーマが直接音になり、ダイレクトに楽曲へ反映されました。1回目とは真逆の制作方法でしたが、どちらも「凛」様らしさを表現するために欠かせない、大切な挑戦でした。

あえて和楽器を使わない、ポップで華やかなよさこい曲へ

2回目のご依頼曲「Challenge!」では、曲調についても明確なご希望がありました。お客様からいただいたご要望の中で、特に印象的だったのが、「あえて和楽器を使わないで、ノリの良いポップな感じ」という方向性です。

よさこい曲といえば、三味線、琴、和太鼓などの和楽器を使うイメージが強いかもしれません。実際、1回目のご依頼曲では和楽器の響きを大切にした王道の歌よさこいを制作しました。

しかし、2回目の今回は結成20周年という節目。これまでとは違う明るさや新しさを表現するため、エレキギター、ピアノ、ブラスなどの洋楽器を中心に据え、ポップで華やかな雰囲気を目指しました。

楽曲の始まりについても、「天から降りてくるような、キラキラとしたウィンドチャイムを入れたい」という具体的なイメージをいただいていました。このアイデアは、新しい扉が開くような空気感と相性が抜群です。冒頭にきらめきのある音を置くことで、これから何かが始まる期待感を作り、演舞の入り口を明るく印象づけました。

また、よさこいフレーズを「ジャズ風にしたい」というご希望もありました。よさこいのエッセンスを残しつつも、従来の和風表現に寄せすぎない。ポップで軽やかな曲調の中に少し大人っぽさや遊び心を入れるために、コード感やリズムの雰囲気にも細かく気を配っています。

さらに、フィナーレに向けた華やかな盛り上がりも意識しました。最後に向かって気持ちが明るく開けていき、踊り子の皆様が笑顔で踊り、観客にも前向きな空気が伝わるような構成を組み立てました。

洋楽器をふんだんに使ったことで、ポップスのような親しみやすさ、ブラスの華やかさ、ギターやピアノの軽快さが綺麗に融合しました。実際の演舞では衣装も和洋折衷の雰囲気があり、楽曲の方向性と見事にマッチしています。

音楽だけでなく、衣装、振付、表情など、演舞全体の空気と重なったときに、チームらしさはより深く伝わります。「Challenge!」は、あえて和楽器を使わないことで、凛様の新しい表情を鮮やかに引き出した楽曲となりました。

歌詞からメロディを作る難しさと面白さ

「Challenge!」の制作では、お客様が先に歌詞をご用意くださいました。歌詞が先にある場合、制作者にとって最も大切なのは、その言葉の奥にある感情の起伏やメッセージを丁寧に受け取ることです。

どの言葉を強く伝えたいのか、どこで気持ちを高め、どこで少し立ち止まるのか。言葉単体の意味だけでなく、フレーズが持つ固有のリズムを見極めながらメロディを紡いでいきます。

特に「チャレンジ」という言葉には、前進する高揚感と同時に、少しの緊張感も含まれています。その繊細なニュアンスを、躍動感あるリズムの中にどう落とし込むかが今回の大きなポイントでした。言葉が自然にメロディに乗り、踊りながらつい口ずさみたくなるような一体感を目指しています。

また、よさこい曲は「演舞としてしっかり踊れること」が絶対条件です。歌詞の感情に寄り添いすぎて曲が重くなってもいけませんし、逆にリズムだけを優先して言葉の重みが薄れてもいけません。その絶妙なバランスを維持したからこそ、メンバーの皆様が「ワクワクしながら楽しく踊れる」一曲へと仕上がりました。

女性ボーカルが、楽曲の表情を大きく変える

みのおよさこい踊り子隊“凛”様の楽曲は、2作品とも女性ボーカルを採用していますが、歌い手やアプローチが変わることで曲の表情はガラリと変化します。

1作目の王道歌よさこいでは、しなやかさと和の力強さの共存が求められましたが、2作目の「Challenge!」では、ポップな世界観にマッチする圧倒的な明るさと前向きなエネルギーが必要でした。そこで今回、歌唱をお願いしたのがETSUKOさんです。

「Challenge!」は曲の中で5つのパートへと次々に表情を変える、展開の激しい構成になっています。ジャズ風のよさこいフレーズから、フィナーレに向かう華やかな盛り上がりまで、ETSUKOさんはそのすべての場面の空気を完璧に捉え、声のニュアンスを見事に使い分けてくださいました。

特に素晴らしかったのが、楽曲のラストを締めくくる「チャレンジ!」の叫びです。これは単なる掛け声ではなく、20周年の節目を超えて未来へ飛び出すチームの決意そのもの。あの迫力ある一言がバシッと決まったことで、楽曲全体の印象が何倍も力強く、深く心に刻まれるものになりました。

演舞動画を見て感じた、楽曲がチームのものになる瞬間

「Challenge!」が完成した後、実際のイベント(第39回みのおまつり)での素晴らしい演舞動画をご共有いただきました。その映像と音源をこちらで編集し、公開用動画として形にさせていただく時間は、制作者としてこの上ない喜びです。

どれだけスタジオで完璧な音源を完成させても、よさこい曲は踊り子の皆様に踊られ、歌われ、観客に届いて初めて「本物のチームの曲」になります。

動画の中で、メンバーの皆様が笑顔で歌詞を口ずさみながら躍動している姿を見たとき、この曲に本当の命が吹き込まれたのだと実感しました。踊る皆様が楽しく、観客からも大好評であるというお声をいただき、ホッと胸をなでおろすと同時に、よさこい音楽が持つ「現場の熱量」に改めて感動いたしました。

チームらしさを曲に出したい方へ

チームらしさを表現するアプローチに、決まった正解はありません。和楽器を極めるのも、洋楽器でポップに攻めるのも、すべてはその年にチームが目指したいテーマ次第です。

また、制作の進め方も自由です。1回目の凛様のように「曲を先に作ってから歌詞を乗せる」手法もあれば、2回目のように「大切な歌詞を先に作り、それに合わせて作曲する」手法もあります。チームの現在の状況に合わせて、最も進めやすい形を選択していただけます。

「まだ具体的な歌詞はないけれど、新しい曲調に挑戦したい」「チームで書き上げたこの言葉を、最高のメロディで響かせたい」など、どのような段階からでも大歓迎です。完成形が見えていなくても構いません。チームの今の想いを、演舞で100%伝わる最高の音楽へと一緒に引き上げていきましょう。

今のチームらしさを、演舞で伝わる一曲にしませんか

チームのテーマや歌詞、演舞で伝えたい思いを伺いながら、今のチームに合うよさこい曲を制作します。曲が先でも、歌詞が先でも大丈夫です。和風、歌よさこい、ポップ、和洋折衷など、表現したい方向性に合わせて一緒に形にしていきます。

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